✅ はじめに:なぜ「指標」が重要なのか?
株式投資では「株価が高いか安いか」「企業が成長しているか」「財務が健全か」を判断するために、さまざまな指標が使われます。この記事では、日本株を始める際に最低限知っておきたい基本指標を、実例を交えて分かりやすく解説します。NISAでも成長投資枠で日本株を購入することができるので参考にしていただければと思います。
🧮 まず押さえておきたい2つの基本指標:EPSとBPS
● EPS(1株当たり利益)
企業が稼いだ利益を、発行済株式数で割ったもの。株主1人あたりの「取り分」を示します。
計算式:EPS = 当期純利益 ÷ 発行済株式数
● BPS(1株当たり純資産)
企業の純資産を、発行済株式数で割ったもの。企業の「資産価値」を示します。
計算式:BPS = 純資産 ÷ 発行済株式数
📊 PER(株価収益率)
企業の利益に対して株価が何倍かを示す指標。割安・割高の判断に使われます。
計算式:PER = 株価 ÷ EPS
目安:10倍以下=割安、30倍以上=成長期待 📌 業種ごとの比較が基本です。
業種別平均PER(参考)
| 業種 | 平均PER | 傾向 |
|---|---|---|
| IT・通信 | 35倍 | 成長期待が高く、PERも高め |
| サービス業 | 25倍 | 利益より将来性が重視される |
| 小売・外食 | 20倍 | 景気に左右されやすい |
| 製造業 | 15倍 | 景気連動型、ばらつきあり |
| 不動産 | 12倍 | 資産重視、安定型 |
| 銀行・保険 | 10倍 | 安定収益だが成長性は限定的 |
📌 参考値について:本記事の株価や指標は執筆時点の情報をもとにしています。数値は変動するため、最新の情報は各自で証券会社の公式サイトやIR情報をご確認ください。
🏢 PBR(株価純資産倍率)
企業の純資産に対して株価が何倍かを示す指標。資産価値との比較に使われます。
計算式:PBR = 株価 ÷ BPS
目安:1倍未満=割安、1倍以上=市場評価あり
📌 簿価と実態の乖離に注意。
実例:三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)
| 指標 | 最新値(2025年9月16日時点) | 補足 |
|---|---|---|
| 株価 | 2,291円 | 終値ベース |
| PBR | 1.31倍 | 純資産より高く評価されている |
| BPS | 約1,748円 | 計算:株価 ÷ PBR |
→ 銀行業界ではPBRが1倍未満になることも多いですが、MUFGは収益性や株主還元が評価されているため、1倍超えの水準となっています。
📌 参考値について:本記事の株価や指標は執筆時点の情報をもとにしています。数値は変動するため、最新の情報は各自で証券会社の公式サイトやIR情報をご確認ください。
💰 ROE(自己資本利益率)
自己資本に対してどれだけ利益を出しているかを示す指標。企業の収益性や資本効率を測るのに使います。
計算式:ROE = 当期純利益 ÷ 自己資本 × 100
目安:10%以上で優秀
実例:トヨタのROE目標と株価上昇
2025年、トヨタが「ROE20%目標」を発表し、株価が2日で約11%上昇。資本効率改善への期待が高まりました。
業種別ROE(参考)
| 業種 | 平均ROE | 傾向 |
|---|---|---|
| IT・通信 | 12〜15% | 高収益・資本効率が高い |
| 小売・外食 | 8〜12% | 安定収益型 |
| 製造業 | 6〜10% | 設備投資が重く効率は中程度 |
| 銀行・保険 | 5〜8% | 安定型、資本規制あり |
📌 参考値について:本記事の株価や指標は執筆時点の情報をもとにしています。数値は変動するため、最新の情報は各自で証券会社の公式サイトやIR情報をご確認ください。
📈 配当利回りと累進配当の重要性
株価に対する年間配当金の割合。株主還元の度合いを示します。
計算式:配当利回り = 年間配当金 ÷ 株価 × 100
目安:2〜4%が安定水準、5%以上は高配当だが注意
注意点
- 株価下落で利回りが上昇しても、減配リスクあり
- 株価上昇で利回りが低下しても、配当は維持されていることも
累進配当の重要性
企業が「減配せず、維持または増配を目指す」方針を掲げているかどうかは、長期投資において非常に重要です。
| 企業名 | 累進配当方針 | 備考 |
|---|---|---|
| KDDI | あり | 20期連続増配、安定収益型 |
| JT | あり | 減配せず維持を重視 |
🏦 自己資本比率
企業の総資産に対して自己資本がどれだけあるかを示す指標。財務の健全性を測るのに使います。
計算式:自己資本比率 = 自己資本 ÷ 総資産 × 100
目安:40%以上で健全、60%以上で非常に優秀
実例:信越化学工業
自己資本比率約80%、有利子負債ほぼゼロ。景気後退にも強く、長期投資家から高評価。
業種別自己資本比率(参考)
| 業種 | 平均自己資本比率 | 傾向 |
|---|---|---|
| 化学・素材 | 50〜80% | 高収益・低借入企業が多い |
| IT・通信 | 40〜60% | 成長投資で借入も活用 |
| 小売・外食 | 30〜50% | 店舗投資で負債比率が高め |
| 銀行・保険 | 10〜20% | 規制上、自己資本比率は低め |
📌 参考値について:本記事の株価や指標は執筆時点の情報をもとにしています。数値は変動するため、最新の情報は各自で証券会社の公式サイトやIR情報をご確認ください。
✍️ まとめ:指標を知ることで「なんとなく投資」から卒業しよう
株式投資は「感覚」ではなく「根拠」で判断する時代です。今回紹介した指標は、企業の収益性・資産価値・財務健全性・株主還元を見極めるための基本ツールです。
✅ 本記事で押さえたポイント
- EPS・BPS:企業の利益と資産価値の「1株あたりの実力」を示す基本指標
- PER・PBR:株価が利益や資産に対して割高か割安かを判断するための指標
- ROE:企業が自己資本をどれだけ効率よく活用しているかを示す収益性の指標
- 配当利回りと累進配当:株主還元の安定性と将来性を見極めるための重要な視点
- 自己資本比率:企業の財務体力を測る安全性の指標
📌 すべての指標は「業種ごとの平均」と比較するのが基本です。実例(トヨタ・MUFG・KDDI・信越化学など)を交えることで、数字の意味がより実感できます。
📌 参考値について 本記事に記載した株価や指標は執筆時点の情報をもとにしています。数値は変動するため、最新の株価・指標は各自で証券会社の公式サイトやIR情報をご確認ください。


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